日本農業の理想

日本農業の理想   新年にあたり理想を語る。初夢と言っても良い。

現状のまとめ 
食料自給率は高い方が良いに決まっている。生産額ベース自給率とカロリーベース自給率があるが、日本は生産額ベースが65~70%と高く、カロリーベースが39%と低い。農業はビジネスであるから当然生産額ベース自給率を重視すべきである。国際的にも生産額ベース自給率が指標とされている。農水省がカロリーベースを重視するのは、農業が駄目な産業であることを喧伝することにより組織の存在感をアピールし官僚主導の農政を持続するためである。これにより日本の農業は歪められている。

日本の<農業生産額>は世界で第5位。人口大国中国とインドが1位と3位を占め、米国が2位であり、日本は農業大国ブラジルの4位に次ぐ。
<生産額ベース自給率>は65~70%。先進国では1位カナダ、2位オーストラリア、3位アメリカ、4位フランスに次ぎ第5位である。(本ブログ2012.11.6 食料自給率 農業問題1参照)
これらより評価すると日本は農業大国である。農水省が喧伝するように日本農業は決して斜陽産業ではない。

何故生産額ベース自給率が高いのか。農家は収入機会最大を求め高収入を得るために経営努力し、高級な果物、野菜、肉類、花卉などを栽培・生産していることによる成果である。日本の国が富み、食事の嗜好化が進み、消費者の購買能力・消費能力が大きくなったことに支えられている。

<国産米> は品種改良の結果、新銘柄米が次々登場し、食味が向上している。瑞穂の国の主食として発展し続けているが、残念ながら国内消費は低迷している。一方、主食として米、小麦など世界に流通している穀物に比べ生産原価が高く国際競争力は明らかに劣っている。(本ブログ2012.12.14 食料自給率 農業問題4 新銘柄米参照)


みのりの秋

日本農業の理想
<米作>は一経営単位の水田面積が数百ヘクタールと広く、しかも嘗て散在していた経営単位の水田の交換が進み一か所にまとめられ、作業の効率化が図られている。水田一枚の面積は数10ヘクタールが当たり前である。省力化が図られ、農機具の大型化と効率的使用が進み、世界一であった農業機械の保有台数も減少し、生産原価が低減する。コンバインはGPSを搭載し水田の水平が自動的に管理され、大面積の水田の水管理にも問題がない。

果物、野菜、花卉などを栽培する畑地は、水田地帯では集落の周辺や砂丘地、河川敷などにまとめられる。作業効率を優先し、水田と畑地の境界は直線的にかつ直角に区切られる。

生産原価が低減し国産米は国際流通でも競争力がある。食味の良さと安心・安全及び後進国の経済発展から輸出量が増大し、高価格で売れている。減反政策も昔話となり、生産量は1,200万tを越えている。

果物、野菜、花卉などは高級化がさらに進み、露地、温室、ビニールハウスなどで労働集約的に栽培され、投入した労働力に見合う収入が得られている。農作物の選択力・販売力と栽培技術が農家の収入を大きく左右している。

日本の食料自給率は生産額ベースで80%を、カロリーベースで50%を越えた。米の生産量が増え輸出が増えたからである。1970年に始まった減反政策は過去の記憶でしかない。


問題点
民主党が始め、農村票が欲しい自民党も引き継ぎ、しかも野菜にも拡大されるらしい農業者戸別所得補償制度は水田の集約化の妨げになるし、畑作物すなわち果物、野菜、花卉などの販売力と栽培技術向上の妨げになる。農業に補助金が必要ないとは思わないし、欧米でも農業補助金はかなり使われているが、自助努力を促し、将来の発展につながる生きた使い方が重要である。

農業後継者不足が言われているが、先進国の中で日本の農業人口はまだ多い。若い後継者が必要であるがそれもそれほど悲観する状況にはない。この点で農水省やマスコミの論調は間違えている。

農業への企業参加が話題になるが、農業者の共同経営もしくは個人経営が望ましい。農業にまで人材派遣が及ぶと農村の荒廃が進む。それでは農業は発展しない。農業は農業者の生きがいであって欲しい。但し、野菜工場、食品会社の原料栽培(ジュース用トマトなど)まで拒むものでない。


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