共同研究などの経緯

 この研究は東北電力女川原発と関係があるらしい。1号機は1984年に運転を開始しているから、タイミングとしてこの研究とは関係なく敷地高さが決められた。女川が津波常襲地であることから計画時社内の検討で敷地高さを15mと決めた。強く主張した社員がいたらしい。なお、福島第一原発の敷地高さは海水面から10mである。

 2号機の申請時1987年に、東北電力から箕浦氏に協力要請があり研究データを提供した。東北電力のグループは同様の内容を地震学会誌に発表したが箕浦氏に事前の了解は得なかったという。仁義に欠ける行動ではあるが、計画の検討に用いたこと、世の中に知らしめる広報の役割を果たしたことの2点から、保安院や東京電力と比較すれば、無視しなかったという点で遥かにプラスに評価できる。かくして、女川原発は東日本大震災で被災せず、津波被災者の避難場所に利用された。それでも、女川原発は震災後津波対策を行っている。 


 この研究は今村文彦教授(東北大学災害制御センター)のチームとの共同研究により大きく発展した。実験や数値シミュレーションなどを加えることで貞観津波の震源域が200kmを遥かに越える長大なものであり、影響範囲は房総に至る可能性も示されていた。

  印象に残るのは、今村教授等がハザードマップの書き換えの必要性を唱え、自ら書き換えていたことである。残念ながらそれが住民に十分浸透する前に大津波が襲来したように思うが、津波の襲来域は書き換えたハザードマップと驚くほど一致している。


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