この世界の片隅に

この世界の片隅に  アニメ映画
上映館が少ないが、評判が良いのでわざわざ遠くの映画館まで出かけて観てきた。
例えば、東北で13館、山形県では3館しか上映していない。故郷鶴岡では「まちなかキネマ」で上映している。
今評判の「君の名は」は、見たいと思ってはいるが、それより優先して観た。

img-chara-01[1] 主役;北條すず  声;のん
人物は優しいタッチだが、原爆投下前の広島市内の風景などは資料に基づき精細を極めている

原作にあるのかどうか知らないが、まず、広島で何故座敷わらし?と思ったが、主役北條すずの声を演じているのが「のん」であることを思うと自然なことかも知れない。
座敷わらしは、柳田國男の『遠野物語』で知られるように、岩手、東北に伝わる民話であるが、この映画が『「能年玲奈」こと「のん」』が主役だから広島でも許されるだろう。すなわち、能年玲奈主役のNHK朝ドラ「あまちゃん」の舞台が岩手県久慈であることを考えると納得できる。座敷わらしは素直な澄んだ心にだけにしか見えないのであるからなおさらだ。

監督・脚本の片渕須直 は「のん」以外に主役すずの声優は考えられないとしてこの作品を作ったらしい。「あまちゃん」では宮藤官九郎などが能年玲奈以外に考えられないとして応募者のなかから主役に選んだという。

何故であろうか?
人間には大なり小なり「発達障害」というものがある。言い換えると、人間には多方面にわたる人間性、性格の機微にわたる配合と言った問題がある。「のん」は人見知りな性格である。不安感を持っている。これは「発達障害」の一つの症例であろう。人間は何人かに一人の割で発達障害があるという。ときに凄い集中力を発揮するのも一症例だから、天才と呼ばれる科学者にも多く、東大生の数人に一人もそうであるという。


20130930_amachan_01[1] あまちゃんの能年玲奈
かつて所属した芸能事務所との関係で本名能年玲奈は芸名として使えないそうだ

のんはバラエテイー番組が苦手で今の「お笑い文化」のテレビ番組に重宝されることはない。宮藤官九郎は「あまちゃん」の脚本で凡百の脚本がなしえない多くの配役=人間描写を並び立たせた。朝ドラでもあれだけ多数のタレントが並び立った番組がほかにあっただろうか。多数の俳優たちがあの番組から飛び立ったが、主役ののんは忘れられた存在に感じられた。

しかし、この世に異能な人はいるものだ。宮藤官九郎に次いで片渕須直が「のん」を再び見出した。
この映画を見て、声優としての「のん」の素晴らしさを堪能することができた。監督・脚本の片渕須直氏の意図を十分に感ずることができた。すずさんのひとり言が物語を紡いでいくから「すず」の声が画面と一体に感じられた。また、コトリンゴのナチュラルで柔らかい歌声と優しいメロデイーがまた「のん」の声とともにすずさんの世界を優しく表現していく。


このアニメ映画は優しさを表現する天才たちがコラボレーションして紡ぎ出した物語である。
哲学的な小難しいややこしい解釈はいらない。これこそ物語に最も大事なことである。
23歳の若さで二つも代表作といえる作品ができた、『「のん」こと「能年玲奈」』は異能な天才である。

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

 辻 幸弥 (つじこうや)

Author: 辻 幸弥 (つじこうや)
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR