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北野幸伯 2

北野幸伯2   副題 クラウゼヴィッツの暗号文
前節のコメント1 T氏の『北野幸伯さん』と題したコメントに関する記述
前節最終欄のコメント1をクリックすると『北野幸伯さん』が読めます

<T氏> かつて塩野七生の「ローマ人の物語」を読んだとき、『外交は武器を用いない戦争であり、戦争は武器を用いた外交である』という言葉があって大変印象的でした。
(塩野自身の言葉なのか、それとも何かの古典からの引用なのかはハッキリしませんでしたが…


この言葉は、言い回しが違いますが、有名な『クラウゼヴィッツの戦争論』の簡明な結論とされている文章だと思います。深い哲学的思考の結論ですから、誰かが簡単に創りだせるものではないから、間違いないと思う。すなわち、政治⇒戦争 を 政治⇔戦争 に拡張し、さらに政治⇒外交に替えた文章だと思われる。

『クラウゼヴィッツの戦争論』の当該文章をネットで調べたら以下の訳が見つかりました。
「戦争は政治におけるとは異なる手段をもってする政治の継続」
この前半に「政治は・・・戦争・・・」を加え、政治⇒外交に替え、政治におけるとは異なる手段=武器を用いた外交、政治における手段=武器を用いない戦争、とすると塩野さんの文章になる。
すなわち、外交(政治)は(政治における手段=)武器を用いない戦争、戦争は(政治におけるとは異なる手段=)武器を用いた外交
まさに「塩野七生」氏による「クラウゼヴィッツの暗号文」ですね。(解けました!)


『外交は武器を用いない戦争であり』という言葉に、ゴーンを操ったマクロン(フランス産業相⇒大統領)の 「日産」への影を思う。かつてのスペインに対するフランス共産党の影が、共産国の残滓の持株(国営)という形で日産を追い込んでいると想定される。不愉快極まりない。マクロンはいわゆる「クラウゼヴィッツ人」なのであろう。

<蛇足> かつて読んだ『クラウゼヴィッツの戦争論』の訳と比べて美しくない。渡部昇一の「ドイツ参謀本部」から引用すると、『戦争は他の手段をもってする政治の継続にほかならない』
渡部昇一は英文学者ですが、最初に留学したのがドイツでドイツ語も堪能です。名文家とも言われている。「ドイツ参謀本部」は一読を薦めたい名著です。

<蛇足2>「クラウゼヴィッツの戦争論」と「クラウゼヴィッツの暗号文」 をお勧めします。戦争論は著者の死後に出版され、未完の書と言われる。広瀬隆氏は未完部分を埋めるものとして、著者が触れなかった「人はなぜ戦争するのか・・・・」という大命題への答えを、この「クラウゼヴィッツの暗号文」の中で解き明かそうとしている。

<塩野七生>は私も愛読しています。「ローマ人の物語」で特にユリウス・カエサル(シーザー)は繰り返し読みました。彼女はカエサルに惚れていますから『カエサル』が特に面白い。
さいたまスタジアム2002に浦和レッズvsガンバ大阪戦を見に行った時の入場者数は56,000人、駅から約20分歩いた(行進した)こともありシーザーの軍団はこれ位の人数かと思ったものでした。ゲルマンの若き英雄が指揮する30万の軍を破った彼の軍勢を実感しながら歩いたことが懐かしい。


    ho-set057ka[1] ローマ人の物語 

<T氏> <三浦瑠麗> あと、最近気になっている論客に三浦瑠麗という女性がいます。まだ30代後半、一児のママとのこと。よくテレビに出てくる、やはり東大卒エリートですが、世界で徴兵制を採用している国ほど実際には戦争に巻き込まれていない歴史的事実がある、という指摘などは大変面白いと思っています。

私も子供づれの彼女のテレビ映像を見ました。美人ですよね。「徴兵制」の話も聞いています。憲法改正論者である私にとって「憲法改正」の向こう側にあることを言う売れっ子の政治学者がいることは心強いと思います。
北野幸伯氏は「WiLL」に執筆しましたが、彼女のようにテレビに出るには少し時間がかかるでしょう。活躍を期待していますが、リベラルなテレビ局には呼ばれないかもしれない。ネット配信と著作が彼の本分とは思いますが。



<馬淵睦夫> 私が北野氏と重なると思う論客で注目しているのは『馬淵睦夫氏』です。キューバ、ウクライナ大使などを歴任した外務省出身者で、非常に頭脳明晰で鋭い論客だと思います。
最近、ロシア国内で日露関係改善の足を引っ張っているのが、ディープステートの意を受けたユダヤ系新興財閥らの反プーチン勢力で、アメリカ国内にあってロシア・ゲートを仕かけることによりトランプ追い落としを図っているのもディープステート。今日ニュースになった2+2のロシア外相もその影響下にあり、プーチン氏も北方領土交渉を延期せざるを得ない状況にある。
アメリカ大統領でディープステートの影響がない大統領はトランプくらいで、オバマ、クリントン、F.D.ルーズベルトなど殆どがその影響下にあった。

※キーワード『ディープステート』: は歴史的な存在である。『共産主義』のみならず『グローバリゼーション』もディープステートが仕掛けている『全体主義』である。

最近、『令和』などに関連して、ネットや月間WiLL誌などで朝日新聞の記事を読むが、如何にも『リアリズム』感ゼロの作文が多いことを感じます。金を出して読んでいる方の気が知れない。



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北野幸伯  「日中戦争は始まっている」

北野幸伯 (きたの よしのり)
令和の覚悟 「日中戦争は始まっている」
中国に勝つ日本の大戦略は“謀を伐つ”
月刊WiLL 6月令和特大号 2019 JUNE、pp266~272

※ほぼ毎号購読する『月刊WiLL』に北野氏の記事があった。『月刊Hanada』(花田凱紀編集長、元文芸春秋編集長、元WiLL編集長)を読むこともある。最近「文芸春秋」はご無沙汰である。

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北野幸伯 (1970~)
・1990年ソ連外務省付属のモスクワ国際関係大学(MGIMO)予科に入学、同大学を日本人として初めて卒業(政治学修士)した。
・2018年の大統領選挙で、ネット上の世論調査では共産党グルディニン氏がトップの座をキープしていたが、プーチンの圧勝に終わった。氏は、日本でもネットから情報を得る若年層の自民党支持率が高いことと同じ現象と分析している。
・帰国;ネットが反プーチン、テレビが親プーチン。プーチン政権の当然(?)のネット規制で仕事にならず、今年帰国した。平成の30年間が在モスクワ、令和とともに帰国したことになる。活躍を期待する。
・MGIMOに留学生が多かったが、モスクワ市民を含めほとんどが『親日的』。 『自虐史観』は「大嘘」であることに気づいた。


「日中戦争は始まっている」
・ロシアで国際関係を学びプーチン外交を間近で見てきて日本が再び国際社会で「敗者」にならないか心配。日本にはリアリズムの「戦略論争」がない。
・「日中戦争は始まっている」というと「危険な人」「ネトウヨ」「陰謀論者」などとレッテル張りをされるが、2012年、中国はロシアと韓国に対し『反日統一共同戦線をつくろう』と提案している。
・領土問題:北方領土、竹島、尖閣、沖縄の領有権は日本にない。反日統一戦線には、米国も引き入れなければならない。すなわち、米露韓と一体になり日本をつぶす。
・中国の戦略:バランシング;内的バランシング戦略=自国の軍備増強、 外的バランシング戦略=同盟、友好関係 
日本は中国に連戦連勝するも最後に敗北した。中国が勝利したのは、米国、英国、ソ連が味方だったからである。
・孫子;「上兵は謀を伐つ。その次は交を伐つ。その次は兵を伐つ。その下は城を攻む。城を攻むるは己むを得ざるが為なり」


日本の戦略的対応
① 日米の同盟関係をますます強固にすること 
②ロシアとの友好関係を進化させること 
③韓国との関係を維持すること

・世界的戦略家ルトワック氏は安倍首相を「まれにみる戦略家」と絶賛している。
・米国とは、民主党政権で壊れかけていた関係が、安倍首相の努力により修復し、非常に良好な同盟関係・友好関係にある。中国に接近し過ぎず、関係を深化させること。
・ロシアとの関係は領土問題の比重を3割程度とし金儲けの話の割合を増やすこと。北方領土問題の解決は急ぐべきでない。
・韓国との関係は辛抱が必要で、韓国進出企業の粛々たる撤退が勧められる戦略で「法治国家でない韓国では資産を差し押さえられるリスクを避けることが必要である」。韓国経済に大打撃を与えることができる上に、国際的にも理解が得られるであろう。あからさまな「反韓政策」は避ける。
・安倍首相の続投が望ましい。世界的には決して長すぎる政権ではない。

<所感>
米中貿易摩擦は 『摩擦』などではなく『戦争』である ことが良く分かる。
共産主義独裁国中国が民主化するなら 『皮を切らせて肉を断つ』 くらいの経済的犠牲はやむを得ないだろう。NHKテレビ、テレ朝、TBSなどのニュースを見る限り爪の垢ほどもそれを感じない。
TBSサンデーモーニング(関口宏)では、中国批判は露ほどもなく、トランプべったりで大丈夫か?という安倍批判!! こんなマスコミで丈夫か!日本!!


<お礼>
永らくモスクワに在住していた大学で同級生だったT氏(科学技術系研究職)から北野幸伯氏の話は聞いていた。7ページの完結したこの論文に注目したのは彼の示唆があったからである。お礼申し上げる。 


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