食料自給率 農業問題4
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図 食料自給率の変化 生産額ベースとカロリーベースに注目
食料自給率 農業問題4
農業問題1〜3は カテゴリ<農業>をクリックして参照してください。
農林水産省は2015年3月17日 「食糧・農業・農村基本計画」 をまとめた。
食料自給率については、危機感をあおることにより、農水省の存在感を示し、予算を多く獲るため、39%と低い値であるカロリーベースだけを目標にしていた。カロリーベース自給率がたったの39%にすぎませんよと危機をあおり続けてきたのだ。
カロリーベース自給率を目標にしている国は日本の他にない。しかし、今回もカロリーベース自給率の旗は降ろしていない。そして、今回ようやく生産額ベース自給率を目標に入れた。
農家は如何に儲けるか、如何に生産額を上げるかを昔から苦慮している。もちろん伝統の瑞穂の国の「稲作」「米作」へのこだわりはあるが。考えてもみよ。どんな生業でも、業を営む者は生産額にこだわり儲けようとするのは当たり前のことではないか。農林水産省はようやくこの当たり前に到達したことになる。
新しく設定された食料自給率の目標
カロリーベース食料自給率 50 → 45%に下げた。近年の実績は40%→39%
生産額ベース食料自給率 70 → 73% 平成25年度実績65% → 5年後73%
日本の
農業生産額 は 世界第5位、 先進工業国 では米国に次ぎ 世界第2位
農業生産額:1位中国 2位米国(1775億ドル) 3位インド 4位ブラジル 5位日本(826億ドル)
6位フランス(549億ドル) 7位ロシア 13位ドイツ(379億ドル)
1位、3位の中国、インドは人口大国。2位、6位の米国、フランスは農業大国の一面がある。ブラジルは農業大国(人口約2億人)。
生産額ベース食料自給率の先進国国際比較は下図
先進国で100%以上はオーストラリア、カナダ、オランダ。米国92%、フランス83%。日本の70%は決して卑下するような値ではなく、かなり立派な数字である。
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結論 生産額ベースが重要であり、日本は農業大国である。
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食料自給力 を新たに提示 食糧の輸入が途絶えた場合の供給可能なカロリー
米中心;カロリー自給不可能 1495キロカロリー/人 必要量2147キロカロリー/人
1日ごはん2杯、うどん1杯、焼き肉1回/10日
イモ類中心:カロリー自給可能 栄養を考慮2462キロカロリー 考慮しない2754キロカロリー
1日焼き芋6本 牛乳コップ1杯/4日、焼き肉1皿/18日
石油などエネルギー源その他の輸入が十分でないと、食料自給力の議論は成り立たない。すなわち、食料の輸入が途絶えることは 、エネルギー源の輸入もままならない状況になるだろう。極論すればそのとき人力により鋤や鍬だけで農地を耕すというようなことになる。だから、食料持久力の供給量は絵に描いた餅に過ぎない。やはり農水産省は・・・・・・・。
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