日米首脳会談

アメリカ合衆国
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日米首脳会談 

2013.2.22 安倍首相とオバマ大統領が会談

クリントン前国務長官、バネッタ国防長官、アーミテージ元国務副長官などが尖閣は日米安全保障条約の適用範囲にあると発言している。しかし、私にはオバマ大統領自身の日本に対する感触が分からなかった。

今回の会談で、オバマ大統領と新任のケリー国務長官が「沖縄県尖閣諸島が日米安全保障条約の適用範囲にあるとの揺るぎない立場を確認する」と発言した。この両国の同盟関係復活の確認こそ最大の成果であった。

オバマ大統領には明らかに安倍首相へのレスペクト=尊崇の念があった。テレビの映像報道というものはそういうものまで映し出す。安倍氏本来の折衝力とすでにアベノミクス効果が出ている現実との相乗効果がそうさせたのであろう。

安倍氏の折衝力については本ブログ「安倍晋三効果」(2012.12.02,カテゴリ;外交)参照。

安倍晋三首相 「日米同盟の信頼・強い絆は完全に復活した」
オバマ大統領 「日米同盟はアジア太平洋地域にとって中心的な礎だ」


TPPはスタートラインに着くことになった。アメリカにとっても日本が参加しないTPPは意味がないだろう。
「聖域なき関税撤廃」の確認はそれを踏まえた大局的な原点の確認であり堂々たる折衝であった。

しかし、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の本質的な問題点は、国が関与しない民間レベルの協定不履行のややこしい訴訟問題にあると思う。訴訟社会が否応なくやってくるのである。あらかじめ広いあらゆる分野の訴訟シミュレーションをやっておく必要がある。


安倍、オバマ両氏の性格より、ロン康、小泉ブッシュのキャッチボールのような個人対個人の(べたべたした)関係はあり得ない。小泉首相が拉致問題の交渉終了後、金正日総書記と抱き合ったのには正直びっくりした。このような演技ができる政治家は日本には少ないと思ったが「それはそれで良い」と思った。

菅義偉官房長官の「(安倍首相とオバマ大統領は)意外と息があった。呼吸が合った。」という感触を信じたい。

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北方領土問題 森喜朗特使

北海道滝川市滑空場
                                                      北海道滝川市滑空場
北方領土問題 森喜朗特使

2月21日;安倍首相の特使として森喜朗元首相がロシアを訪問し、大統領府クレムリンでプーチン大統領と会談、安倍首相からの親書を伝達した。

また、平和条約締結後に歯舞群島、色丹島を引き渡すと明記した日ソ共同宣言を「交渉の出発点を設定した基本的な法的文書」とするイルクーツク声明の重要性を確認した。

※1956年10月;日ソ共同宣言で国交回復。平和条約締結後に歯舞群島、色丹島を引き渡すと明記

※1993年の東京宣言に基づいて北方四島の帰属問題の解決に向けた交渉を促進することに両首脳が合意したことが明記されている。

※2001年3月 イルクーツク声明;森喜朗総理大臣がプーチンロシア連邦大統領とイルクーツクにて会談し、日ソ共同宣言を「交渉の出発点を設定した基本的な法的文書」と確認した。
※同声明に伴い「2島先行返還論」(同時並行協議)が浮上したが日本国内に反対論が強い。

プーチン大統領は
2012年3月「引き分け」に言及したことについて、「双方が受け入れ可能な解決策」のことと説明。
「日露間に平和条約がないのは異常な事態」であると言明した。
日露間の経済分野での協力進展。農業分野の協力を軌道に乗せたい。極東地域での経済協力。

今年前半4月末頃安倍晋三首相の訪露をめぐり調整。


森元首相は
特使の役割を果たした。「北方領土問題の最終解決には日露両国首脳の決断が必要だ」と促した。
もちろんロシア側は森氏の「3島先行返還論」(2013年1月テレビ放送)を当然ながら知っているだろう。
関連した失言を心配したがなかったように思われる。

日本の日露関係キーワード;平和条約、北方領土、日中関係、北朝鮮問題、エネルギー問題

ロシアの日露関係キーワード;平和条約、露中関係、石油・天然ガス輸出、アジア地域の発展、極東・東シベリア開発、資源国の限界、技術立国

安倍晋三首相は
国益を重視し折衝力がある現実的な政治家である。北方領土問題を解決する日本のもっともふさわしいリーダ-であろう。北方領土問題は安倍晋三―プーチン交渉で解決し、日露平和条約を締結して欲しい。


福島第一原発事故と甲状腺がん

国立国会図書館国際子ども図書館にて
                                        国立国会図書館 国際子ども図書館(上野)
福島第一原発事故と甲状腺がん

2012.9.11 ;甲状腺がん1人
原発事故を受け福島県で始まった子供の甲状腺検査で、1人ががんと判明した。
36万人が対象という前例のない検査に、県や福島県立医大は「見つかった時にいかに落ち着いて対処できるかが鍵だ」としてきた。記者会見した鈴木真一教授は「大人より子供の方が発症後の経過が良いので慌てなくていい」と述べた。

2013.02.13;甲状腺がん新たに2人;計3人;甲状腺がんの疑い7人;計10人(男子3名、女子7名)
東京電力福島第一原発事故の発生当時18歳以下だった子どもを対象に実施されている福島県の甲状腺検査で、新たに2人が甲状腺がんと診断されたことが、13日の県民健康管理調査の検討委員会で報告された。昨年9月に判明した1人と合わせ、3人になった。このほか、7人に甲状腺がんの疑いがある。

今回、公表されたのは、2011年(平成23年)に先行して甲状腺検査をおこなった13市町村の3万8114人の調査結果。結節(しこり)やのう胞などが見つかり、二次検査を受診した162人のうち、昨年9月に甲状腺がんと診断された1人を含む計3人の甲状腺がんが確定した。3人は、既に手術でがんを摘出し、通常の日常生活を送っているという。

検討会後の記者会見で福島県率医大の鈴木真一教授は、「チェルノブイリで甲状腺がんの発症が増加したのは、原発事故後4〜5年経ってから。元々あったものを発見した可能性が高い。(原発事故との因果関係は)考えにくい」と語った。

<コメント>
国立がんセンターのデータでこの年代の甲状腺がんの罹病率は10万人に0.6人程度なので、3万8千人なら「0.23 人」。3人/0.23人=13倍、10人/0.23人=43倍に当たる。

福島県率医大の鈴木真一教授の説明には疑問がある。「被曝による甲状腺がんは4,5年かかる」と説明し、それより早期にがんにかかるのは原発事故の影響ではないという。結節(しこり)やのう胞なども多数発生していることから、原発事故の影響が大きく早期に発病したと考えるのが素直な考え方だと思われるが。


福島県立医大とは 
野口英世の故郷の医大。
野口英世はノーベル賞候補、人種差別がなかったらノーベル賞を受賞したともいわれる偉大な医学者。

福島県民の安全のために、山下副学長とともに鈴木真一教授が日夜努力されています。というのが県立医大の使命だが・・・・・。

放射線ホルミシス
放射線の人体に対する影響については、「放射線ホルミシス」=「低放射線は体にいい」という考え方もある。
NASAのラッキー博士が教祖とされるが、NASAは採用していない。信者は国内にも多く、話題にこと欠かない。

恐怖からの自由
放射線の影響についてはいろいろな考え方があるが、人には「恐怖を感ずる自由」と「恐怖からの自由」がある。


山下 俊一(1952年 - );発言をウィキペディアより抜粋して引用
長崎大学大学院教授、福島県立医科大学副学長。福島県放射線健康リスク管理アドバイザー等を務める。

アドバイザー就任後の山下 俊一の発言抜粋
「放射線の影響は、実はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨしてる人に来ます。これは明確な動物実験でわかっています。酒飲みの方が幸か不幸か、放射線の影響少ないんですね。決して飲めということではありませんよ。笑いが皆様方の放射線恐怖症を取り除きます」

「100マイクロシーベルト/hを超さなければ、全く健康に影響及ぼしません。ですから、もう5とか10とか20とかいうレベルで外に出ていいかどうかということは明確です。昨日もいわき市で答えられました。『今、いわき市で外で遊んでいいですか』『どんどん遊んでいい』と答えました。福島も同じです。心配することはありません。是非、そのようにお伝えください」と発言した 。

福島県の公式サイトでは3月22日付更新で「質疑応答の『100マイクロシーベルト/hを超さなければ健康に影響を及ぼさない』旨の発言は、『10マイクロシーベルト/hを超さなければ』の誤りであり、訂正し、お詫びを申し上げます。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。」

筆者注);第1種放射線取扱主任者である筆者は「100マイクロシーベルト/hを超さなければ」を読んだだけで、この福島県立医大副学長が1ケタ勘違いしていることがすぐに分かる。

福島県知事には独自にヨウ素剤服用の指示をだせる権限はあったが、国からの指示を待ち、県としての独自対応はしなかった。双葉町、富岡町、大熊町、三春町の4町は現場判断で15日に服用を実施。いわき市と楢葉町、および浪江町民の避難所ではヨウ素剤の配布のみを行っていた。

3月24日に公開されたSPEEDIではそれまでの被曝積算量(1歳児・甲状腺)100mSv以上を示す地域が飯館村、川俣町、南相馬市をはじめとして広く描出されており、国会事故調査委員会は服用による予防策は十分ではなく、福島県知事に責任があったと結論づけている。

山下は「国の言うことは正確なんだから、あなたたちは国の言うことに従ってください。私は学者であり、私の言うことに間違いはないのだから、私の言うことをキチッと聞いていれば、何の心配もない」と語り、「大丈夫」「大丈夫」のオンパレードで、汚染実態を何も知らないまま講演に来たのかとさえ思ったという(山下が飯舘村の高い放射線量を知ったのは、3月24、25日。

4月11日に飯舘村は計画的避難区域に指定されたが、山下はそれについて、「飯舘村の人たちは自分の意思をもう少し反映してもいいのではないかと思いました。20ミリシーベルトという基準で切ること自体を、許容するかどうか、地元のみなさんに決めていただくという考え方です。例えば、放射線の影響を受けにくい40歳以上の人なら、働き盛りで、帰って牛を育てたり、稲をつくったりするほうが、メリットが大きいわけです」という意見を述べている。

5月27日には、福島県で約202万人の全県民を対象に、3月11日の事故以降の行動を調査することを決定し、福島県民健康管理調査検討委員会の会合が初めて開かれ、山下はその検討委座長に選ばれた。

こどもを外で遊ばせていいかという質問に対し、「1時間当たりの空間線量が毎時10マイクロシーベルト以下であれば、外で遊ばせて大丈夫です。マスクをしなくても大丈夫。もちろん普段通りの通学も問題ありません。」と回答した。

2012年6月11日、約1300人の福島県民による「福島原発告訴団」は、東電や国の幹部、そして山下を含む放射線の専門家ら計33人に対して、業務上過失致傷などの容疑で福島地検に告訴状を提出した。

山下副学長については「続きを読む」をどうぞ

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G20 の麻生財務相

雪の参道
                                                           雪の参道
G20 の麻生財務相

G20

2月15~16日;G20財務大臣・中央銀行総裁会議がモスクワ(ロシア)で行われた。

麻生財務大臣は「新政権の政策(アベノミクス)を着実に実行して日本経済が再生していくことは世界経済にも良い影響あると確信している」と述べた。デフレからの脱却を前面に出し、これを徹底することが、日本を再生することになり、世界経済・金融市場に良い影響を与えるという論旨である。

「アベノミクス」への関心の高さから各国の会談要請が殺到、麻生財務相は米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長ら計約10人と意見を交わした。

G20の前に、ドイツのショイブレ財務相は「日本の新政権の政策に大きな懸念をもっている」と発言していた。
しかし、2月15日の会談では、為替相場についての話は出ず、アベノミクスが成功するように期待を寄せた。
日本の積極的な金融政策が通貨安競争を促しているというこれまで各国から指摘が一応鎮静化した。

所感;麻生財務大臣の話は分かりやすい。G20の対応は説得力があった。下記の誤報もあり心配したが杞憂に終わった。


関連誤報  毎度マスコミのお騒がせ 「買いオペ」騒動
2012年11月17日;安倍自民党総裁の熊本市における選挙演説「国債を発行しますが、建設国債をできれば日銀に全部買ってもらう。という買いオペをしてもらうことによって新しいマネーが強制的に市場に出て行きます。景気には、いい影響がある。」

これは選挙演説であるが「国債を発行しますが、建設国債をできれば日銀に全部買ってもらう。新しいマネーが強制的に市場に出ていく」と全紙一斉に「買いオペ」(赤い部分)を省略して報道した。日経の報道を見て、各新聞がそのまま右ならえで報道したのが全紙一斉の原因らしい。なお、「買いオペ」(公開市場操作)とは、日銀が市場から債券や手形を買うことを指し、日銀が日常的に行っている業務である。

この報道を見て民主党岡田副総理、日銀総裁などが禁じ手だと反論した。安倍総裁が直接買い取りだとは言っていないと反論したがマスコミは、安倍総裁「発言を微修正」と報道した。社説に「日銀が政府から国債を直接引き受けることを禁じている。」と書いた新聞もあった。

2012年12月4日;第46回衆議院議員総選挙が公示。マスコミは「買いオペ」誤報について訂正していない。選挙演説に対する誤報である。選挙妨害・選挙違反になる。マスコミは合法的に選挙に干渉できるのか、さもなくば、犯罪ということになるが?

この誤報は当然海外にも報道され、日本の積極的な金融政策が円安を誘導し通貨安競争を促していると各国からの指摘が相次いだ。

所感;現在進行形でもマスコミ報道はこぞってこれほど出鱈目である(私は音声で確認)。歴史のこととなるとどれほど疑わしいことを書くのかと思わざるを得ない。

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首相、異例の賃上げ要請

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                                                             雪が降る
首相、異例の賃上げ要請  と経済団体の対応メモ


米倉経団連会長の発言

2012.11.26;米倉氏は安倍氏の金融緩和策を「無鉄砲」「禁じ手」と痛烈批判。翌日、経団連幹部が謝罪した。安倍晋三総裁「間違った認識は正しておく必要がある」と語った。

2012.12.10;「何がなんでも上げるというわけではない。景気動向をみたうえで」という安倍氏の消費税増税への慎重発言に対し「もっと力強く、消費税を上げて経済も活性化するんだという意気込みを見せてほしい」かみついた。

2012.12.12;自民党の安倍晋三総裁の経済政策を批判していたが12日、一転して安倍氏に電話で支持を伝えた。衆院選で優勢とされる自民党に財界トップが異例の「おわび」を入れ「全面的に経済政策を支持」を表明。安倍氏は「選挙中でもあり、慎重にご発言いただきたい」「もっと勉強してもらいたい」と応じた。

2012.12.16;衆議院議員選挙

2012.12.18;自民党の安倍晋三総裁は経団連幹部に大型補正の方針説明。安倍総裁「強い経済を取り戻すことが強い日本を取り戻すことだ」と強調した。デフレからの脱却を目指し、まずは大型の補正予算を組む考えを示した。

経団連の審議委員会議長の渡文明JXホールディングス相談役は「総裁の強いリーダーシップのもとで、国難ともいえる(経済)状況を早く克服してもらいたい」と要請した。米倉弘昌会長は体調不良のため急きょ欠席した。

2012.12.25;経団連の会合で安倍総裁と対面、米倉氏の“持ち上げぶり”には白々しさが漂った。

2012.12.26;安倍内閣発足

2013.2.12;首相、賃上げ要請 経団連会長「賞与に反映」
安倍晋三首相は、経団連、経済同友会、日本商工会議所の経済3団体トップと首相官邸で会談し、デフレ脱却に向けて業績が改善した企業から賃金を引き上げるよう要請した。春季労使交渉を控え、安倍政権は家計の所得を増やして景気回復につなげたい考えだ。

首相は会談で「業績が改善している企業は報酬の引き上げを行うなどの取り組みをぜひ検討してもらいたい」と要請。「明るい兆しが見えてきたが、頑張って働く人の所得増大の動きにつなげていくことができるかどうかで本格的なデフレ脱却に向かっていく。それが実現できるかどうかに安倍政権の経済政策の成否がかかっている」と訴えた。

政府の働きかけを受け、ローソンは7日に若手と中堅社員の年収を引き上げると発表した。甘利明経済財政・再生相は12日の閣議後の記者会見で「これに続く経済界の反応を期待している」と強調。

内部留保に関する衆院予算委の一論戦

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内部留保に関する衆院予算委の一論戦
           
2月8日 共産党笠井亮議員の衆院予算委論戦要旨

笠井 景気が拡大し、円安も重なって企業が軒並み最高の利益を出したにもかかわらず、2001年から2007年の7年間の平均給与が25万円も減っている。

首相 問題はずっとデフレ下にあったわけでありまして、このデフレマインドのなかにおいて投資あるいは労働分配率を上げていこうという意欲はなかった。

笠井 じゃあその上がった収益、当時、最高の収益を上げていたわけですが、この収益はどこへ行ったんですか。

麻生太郎副総理・財務相  企業はいま巨大な内部留保を抱えていると思っております。常識ですと笠井先生いわれる通り、内部留保は賃金に回るか、配当に回るか、設備投資に回るか、すべきものだと存じますが、企業はじーっと金利のつかない内部留保をずっとため込んでもっておられる。この企業マインドが一番問題なんだと思っております。いま株価が上がり、ドルが高くなり円が安くなりましたので、収益として増えるわけで、従業員の給料を上げようといわれる企業もあれば、まだと思っておられる(企業もある)。われわれが強制してやらせるというような分ではありませんので、私ども共産国家ではありませんので勝手なことはいえませんので、企業が給料を上げてやらなあかんという気になるかならないか。これからの大きな流れだと存じます。

笠井 大企業は大幅利益でも働く人の所得は減。それがデフレの最大原因だ
いまこそ企業内部に「余り」「眠っている」資金を賃上げ、雇用確保などで日本経済に還元することが必要だ。

麻生財務相 (内部留保が)賃金にまわることはもちろん、設備投資や配当にもまわることが必要だ。

笠井 内部留保のほんの一部の活用で賃上げが可能になる。

麻生財務相 それが間違いない数字だという前提でお答えすれば、今、いわれたようなことができる条件が企業にある。


コメント

論戦をテレビで見ていたが、このテーマに関する限り、論戦は与野党とも比較的和やかな感じであった。
すなわち、企業の内部留保に関しては我らが代表である国会議員の思いは党派を超えてほぼ共通である。

国会、政府、日銀が一致して政策を立案し遂行しても、企業がそれに応じなければ景気回復には至らない。
経団連のような団体よりは、企業単独の判断で余裕に応じて内部留保を活用し労働分配率を上げることが景気回復につながる。

特に景気回復のスピードはこれにかかっている。

日本経済の屈曲点

日経平均株価の推移(1980~2012年) - 世界経済のネタ帳

日本経済の屈曲点   検証すべき歴史

1984年12月17日~1989年12月16日;日銀総裁;澄田 智 副総裁;三重野康
・澄田智総裁と三重野康副総裁が就任。澄田が元大蔵省事務次官で、天下り組ということもあって、この頃から日銀プロパーの三重野が実質的な最高実力者として長らく金融政策決定に絶大な影響力を揮うことになった。

平成元年(1989年);三重野康 日本銀行総裁に就任(1989年12月17日~1994年12月16日)
・この年、昭和64年が7日間、1月8日平成に改元
・日本経済にとってもまさしく時代の区切りの年となった。この年の年末、三重野康が日本銀行総裁に就任した。
・いわゆるバブルが最大に膨れ上がり、日経平均株価は史上最高値38,915.87円であった。(上図)

公定歩合の変化(%)
1987年2月 1989年5月 10月 12月25日 1990年3月 8月 1991年7月
  2.50      3.25   3.75   4.25     5.25   6.00   5.50

11月  12月  1992年4月  7月 1993年2月 9月  1995年4月  9月
5.00  4.50     3.75   3.25   2.50   1.75    1.00    0.50

3.25%だった公定歩合(日銀が銀行に貸し出す時の金利)をわずか1年あまりで6%まで引き上げた。
いわゆる「バブル潰し」政策。

この急激な利上げをきっかけに、当時、絶好調だった日本経済に急ブレーキがかかった。大蔵省による不動産向けの融資を抑える規制も同時期に行われたため、株価や地価が大きく下落した。

当時は、株や不動産投資で儲けた人を「やっかむ」空気がマスコミ報道で醸成されており、三重野氏の政策は、濡れ手に粟で儲けた人を「退治」したと喝采を浴びた。


<コメント>
佐高信(サカタ(酒田)のサタカ)氏(評論家)などは三重野康氏を「平成の鬼平」と持ち上げた。
一方、鶴岡の渡部昇一氏は「バブルのどこが悪い、三重野は国賊に等しい」と言った。

急勾配な崖を直登する人は「バブル」で大儲けした(上図)。
正直者で貧乏だと思い込んでいる「庶民」達でさえ、崖っぷちではあるが坂道を登っていた。
働く気さえあれば仕事は選べたし、真面目に働く人に貧乏人はいなかった。
しかし、意外なことに分相応に幸せだとはそのとき気がつかない人が多かった。

富に対する「妬み」から発想された「共産主義的思想」の持ち主が日本には多い。
貧富の差が憎く、濡れ手に粟の「バブル」を退治したかった。

崖を登るクライマーのザイルを切るに等しい政策であった。登りには下りがつきものである。下り方が問題である。
恐怖に駆られザイルを切って墜落し死亡・複雑骨折する馬鹿がどこにいるか。頂上を極めたらゆっくりと楽しみながら降りてくれば良かったのだ。大事なことは「無事帰還」「軟着陸」。対策を考える余裕もできるというものだ。

先行のクライマーのザイルを切ったから自分達の進む道を失い、みんなが崖から落ちてしまった。

経済は「ゼロサム」ではない。儲かった分はプラスなのだ。
私など貧乏人は少しだけでもその分け前をもらえれば幸せである。
北朝鮮に生まれたら分け前どころではない。ゴルバチョフは何故繰り返し日本に来たか? 
日本に来れば「ソヴィエト」にはない分け前にありつけたからである。

ことほどさように日銀総裁の人事は重要である。

歴史の「if」を語っているのではない。
検証されるべき歴史があるのだ。

憲法改正2

憲法改正2

前稿「憲法改正」に述べたように
安倍晋三首相;「多くの党派が主張する96条の改正に取り組む」と述べ、
改正要件の緩和を先行させるとしている。
維新の会、みんなの党の動向を述べたが、民主党の動向は以下の通り。

民主党憲法調査会は2月4日、96条について「改正不要」との方針を確認した。
党内で異論も予想され、総会で協議するという。

経緯
平成16年;「創憲に向けて、中間提言」で96条改正を打ち出す。
平成17年;「憲法提言」では明記せず。

憲法改正

雪行灯
                                                              雪行灯

憲法改正  

安倍晋三総理大臣(首相)は1月30日、衆議院本会議の各党代表質問で憲法改正について「まずは96条の改正に取り組む」と述べた。96条は憲法を変えるための取り決めが書かれており、衆議院と参議院それぞれで国会議員の3分の2以上の賛成を必要としている。ハードルが高いため条件を緩和したい考えだ。

石原慎太郎日本維新の会代表は、改正ではなく廃止だと意気込む。
注目されるみんなの党の憲法改正大綱の原案が21日明らかになった。改正手続きから国民投票を外し「国会議員の5分の3以上の賛成」で憲法改正ができるように要件を大幅に緩和。

日本国憲法第96条第1項は、憲法の改正のためには、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」旨を規定しており、憲法を改正するためには、国会における決議のみならず、国民への提案とその承認の手続を必要とする旨が憲法上規定されている。

<コメント>
日本国憲法(現行憲法)は占領下GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の管理下でつくられた。
96条はGHQが憲法を容易に改正できないようにした堅固な錠前である。
保守系が憲法改正派で反米の革新系が憲法改正に反対なのは不思議である。

憲法改正の機は熟している。
安倍晋三総理は96条改正から筋道を立て冷静だ。
石原慎太郎代表の息は少し荒い。みんなの党は落ち着いている。

<参考>
占領下とはいえ、日本国憲法は、大日本帝国憲法73条の憲法改正手続に従って、1946年(昭和21年)5月16日の第90回帝国議会の審議を経て若干の修正を受けた後、11月3日に日本国憲法として公布され、1947年(昭和22年)5月3日から施行された。

施行されてから現在まで一度も改正されていない。

大日本帝国憲法(明治憲法)以来の伝統で「不磨の大典」といわれる所以である。
大日本帝国憲法が公布される直前まで「大宝律令」が廃止されなかったのだから日本の伝統ともいえる。

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 辻 幸弥 (つじこうや)

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